ロングピースとは
ロングピースは1965年に発売されたピースシリーズの中でもロングセラーの銘柄です。正式にはピース(20本入)という名称で、タール21mg、ニコチン1.9mg、値段は510円となっています。
見た目こそ、ハイライトなどと同じソフトパッケージで古くからある伝統的なたばこというイメージを与えるかもしれません。ただ意外かもしれませんが、その香り高さと味わいは日本のどんなたばこよりも華やかで上品です。
またお気づきかとは思いますが、このロングピースは一般的なたばこ銘柄に比べて非常に高タールです。しかし、高タールであるからこそ濃厚で深い香りが楽しめるというのがこのロングピースの素晴らしいポイントでもあります。
個人的にはロングピースの香りと味わいは、日本で手に入るたばこの中でも最上位の品質だと思います。こんなにも高品質で美味しいたばこが500円程度で手に入るというのは世界的に見ても珍しいのではないでしょうか。
普段は10mg以下のたばこを吸っているという方にもぜひ1度は挑戦してもらいたい銘柄です。
実は私も普段は10mgだったり6mgのたばこを吸っていますが、このロングピースはたまにゆっくりリラックスしたい時間に好んで選んでいます。
もちろん、いつも通りに吸うとヘビーに感じるので、少し口の中で燻らすようなイメージでゆっくり少しずつ吸います。まさにシガーのような感覚です。ロングピースは厳選されたバージニア葉が惜しげもなく詰め込まれているので、自然燃焼を気にすることなくゆったりと味わうことができます。
ウイスキーとのマリアージュも最高で、ロングピースの芳醇な甘みとコクが大人の夜をさらに引き立てます。度数の高い濃厚なウイスキーとの相性もバッチリです。
半世紀に渡りピースが愛されてきた理由、それがこのロングピースには全て詰まっている。そう言っても過言ではありません。
今回は私も久々のロングピースです。今再び、ピースの深い香りに身を委ねます。
テイスティングノート
プレアロマ
ほのかなバニラ香、ウッディでスパイシーなたばこ葉の香り。アロマロイヤルやザピースなどに比べると香料由来のフルーティな香りはかなり抑えられている印象です。
スタート
とてもまろやかでバージニア葉の甘みとコクが一瞬で広がります。
ボディ
第一にふんわりとした甘み、その後パワフルなスモークを感じたかと思うと、さらに今度はバージニア葉の蜜のような素敵な甘みが口の中を包み込みます。とても複雑で深い味わいです。
フィニッシュ
タールの重みが甘い旨みと共にじわっと染み、長い余韻が鼻から口にかけて響きます。非常に満足感があり、まるでデザートを一品食べ終わったかのような満たされた感覚が訪れます。
総評
ロングピース、なんて素晴らしいたばこでしょう。その愛され続ける秘密は吸ってみると明らかです。
甘くてスパイシーなバランスのとれた香り、複雑で濃厚な味わい、長い余韻と満足感。時を忘れ、あらゆるものから解放されるような、至高のひとときを与えてくれます。
1本1本をじっくり楽しみたい。そしてそのひとときを大切に味わいたい。ロングピースはそんな時間を慈しむようなたばこだと思います。
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