グレンモーレンジィ18年とは
グレンモーレンジィはスコットランドで1番飲まれているシングルモルトウイスキーで、日本でも初心者から愛好家まで幅広く親しまれているシリーズです。どれも非常に完成度が高く、常飲酒として自宅に置いている人も多いと聞きます。
中でも、グレンモーレンジィ18年はトロピカルフルーツのようなエキゾチックな香りと味わい、濃厚で贅沢な口当たりが特徴の逸品です。
直近では、2018年にISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)で金賞を受賞しています。
過去に何回もバーや友人宅でいただいて心酔した覚えのある銘柄ですが、今回あらためてじっくりと味わってみたいと思います。
その前に、グレンモーレンジィ蒸留所のこだわりについて少しご紹介させて下さい。この蒸留所は本当に丁寧な仕事をしており、特にポットスチルと樽熟成へのこだわりは素晴らしいの一言です。
実はこの蒸留所は元々古いビール工場でした。1843年改造され、グレンモーレンジィの蒸留所として生まれ変わった歴史を持ちます。
この時、資金難のため蒸留に使うポットスチルが新調できず、仕方なくジンを蒸留する首の長いポットスチルを代用したそうです。しかしこれが功を奏し、首が長いことでフルーティでフローラルな成分が高い濃度で抽出され、フルーティで芳醇なアロマを生み出しました。
これが大評判となり、グレンモーレンジィの火付け役となったのです。
ちなみに、ポットスチルの長さは5.14mにもなり、スコットランドでは最長です。なんとキリンと同じくらいの高さがあるそうです。
次に、樽熟成へのこだわりも素晴らしく、樽のパイオニアと言われるほど革新的な手法を編み出しました。
通気性の高い理想の樽を厳選し、一度熟成させた原酒をシェリー、ポート、マデイラなどのワイン樽に移し替えて再度熟成させます。これは現在ウッドフィニッシュという技術として確立しており、他の蒸留所でも導入されています。
この樽へのこだわりにより、クリーミーでなめらかな質感と複雑なアロマが生まれています。
ちなみに、私はAmazonでグレンモーレンジィ18年を購入しましたが、価格はちょうど10,000円ほどでした。やや値は張りますが、間違いなくそれ以上の味わいを楽しめると思います。
テイスティングノート
香り
オレンジ、パパイヤ、レモン、ピーチ、バニラ、クリームブリュレ、パンナコッタ、ナッツの香ばしさも。とても芳醇なアロマ。常夏のフルーツのような甘い香りが印象的です。
味わい
フルボディ。オレンジ、グレープフルーツ、トロピカルフルーツ、蜂蜜、ヘーゼルナッツ、バタースコッチ。非常に濃厚な口当たりで優しい甘さが広がります。
余韻
とても長い余韻。ドライフルーツ、ナッツ、シェリー。心地よいアロマが脳にまで響きます。
総評
トロピカルフルーツとバニラの甘さ、ナッツの香ばしさが大変心地よいウイスキーです。香りの芳醇さ、余韻の広がりも素晴らしく、私が経験してきた中でもTop10には入るほどの美味しさです。
グレンモーレンジィの個性がしっかり伝わってくるので、本当に美味しい唯一無二のシングルモルトと言えます。
これは私のようにウイスキーファンはもちろん、まだウイスキーは飲み慣れないという方にもおすすめできるウイスキーです。万人が好む正真正銘の美酒だと思います。
飲み方はストレートがおすすめです。飲み慣れない方は、ロックやハイボールでもその魅力は十分伝わると思います。ぜひ一度試してみて下さい。
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